韓国の低山は侮れない!道峰山(標高791m)登山レポート

韓国好きの皆さんは韓国の低山に登ったことがありますか?この記事は私が留学中、韓国の道峰山(トボンサン)を、上級者・難コースであることを知らず、苦労して登ったレポートです。

低山だからと言って、登山コースによっては侮れないのが韓国の山でした。そして、中腹には必ずがあるのが韓国の山の特徴です。寺では思いがけないご馳走に預かり、地獄の後の仏を味わいました。

韓国の低山を侮っていた

韓国ソウルに留学していた9月の日曜日の朝、私は登山を思い立ちました。そこで、ソウル市内から交通便利な道峰山を選びました。道峰山は標高は791mという低山で、日本の高尾山感覚で「軽い気持ちで登れるだろう」と思いましたが、これが大きな間違いでした。

若い時は北アルプスの槍ヶ岳、白馬岳など3000m級の山に登り、一緒に登った先輩から「一番遅い人のペースに合わせて登れ」と注意されるほど脚力、体力には自信がありました。だが、その自信も30年前のこと、よくよく考えれば今もそうだとは言えなかったのです。

日曜日は登山客であふれていると聞いていましたが、まず登り口までは順調に来ましたが、山に入ってからは、人影が見えない、朝の八時だからしようがないにしても、日曜日は混むと聞いていたので、拍子抜けしました。一緒に登る人もなく、ただ標識に沿って登って行きました。

道に迷い、出会った韓国人女性

傾斜がきつくなるにつれて標識を確認する余裕がなくなり、気づけば谷の前の進入禁止の行き止まりのところに着きました。せっかく登った急斜面をとぼとぼと引き返し、別ルートに差し掛かったところで、韓国人女性とばったり出会ったのです。

韓国の米軍基地に勤め、どこかで英語を教えているというその女性は、早口の英語で次々と話しかけてきました。「中国人?」「結婚している?」など、洗いざらい私の事を聞いて、気づけば「一緒に行きましょう」ということになったのですが、これが本当の試練の始まりでした。

毎週日曜には道峰山に登るという、彼女の足の速いのなんのって、ついていくだけで精一杯でした。若い頃の健脚自慢もあっという間に吹き飛んでしまいました。

中腹から先はもう登山ではない

頂上近くなって、私には下界をゆっくり眺める余裕はこれぽっちもありませんでした。なぜなら、中腹から上は高尾山のような低山の山登りでなく、完全なロッククライミングになりました。急斜面の岩を鉄ロープ一本をたよりに、ほとんど足場のないところをよじ登らなけばなりません。

傾斜はほぼ90度であり、そこを、この女性は小さい体を丸めながら岩の隙間をどんどん登っていく、私は地獄に落とされたようなもので、もう足も上がらず、大汗が目に入り、半分死にかけの状態で地獄の登攀を続けたのでした。ようやく着いた頂上は、巨大な花崗岩の一枚岩でした。

頂上で振る舞われた朝鮮人参茶

ようやく頂上に着き、茫然として岩に腰かけていると、頂上に唯一居た男性が、ポットからコップに何やら注いで私に渡してくれました。飲んでみると臭いですぐ朝鮮人参だとわかりました。さて今度は方向を変えての下りです。下りも急な岩の斜面を下るので気がぬけませんでした。

おばさんが下に寺があるから、そこで昼飯を食べようという。下りながら、おばさんに「何で登りはあのルートで来たの?」と聞かれた、おばさんによると、私の登ったコースは上級者向けの難コースで、今下っているコースが普通登るコースだとのこと、とほほ、そんなの知るか。

下山後、寺でのご馳走が地獄に仏だった

ちょうど12時に寺に着きました。すぐ食事をする場所に連れられて行くと、おばさんの知り合いのグループの人達が下から上がってきたところで、皆に私を紹介してくれました。それから、一緒に食事をしました。

なにしろ今朝は食パン2枚しか食べていない、ビビンバは5種類位の野菜の中にはズッキーニもありました。おばさんがズッキーニだというからそうなのだろうと思って食べました。他にはワカメのスープ、2種類の餅、ジャガイモのチジミ、豆腐と人参、ズッキーニの天ぷらのようなもの、さらに食後にはリンゴと梨が出ました。後で聞くと今日は秋の彼岸の特別メニューだそうでした。

値段が気になって聞いたら、無料だという、払いたければ1,000ウォン、あの「奉仕箱」に入れればいいと言う、これこそ本当に「地獄に仏」だと思いました。

帰りの小さな縁

おばさんに紹介されたグループの中に日本語を話す男性がいました。年は私より一つ下で昨年会社を辞めたとのこと、繊維関係の仕事で30年間、日本の商社相手に仕事をしてきたとのこと。

この人と話をしているうちに、年も近いせいか仲良くなり、彼から「友達になりましょう」と言われ、携帯の番号を教えあい、その場でお互い発信し着信を確認しました。「何か困ったことがあったらいつでもいいから電話してれ」と言われました。

帰り、登山口の道峰山駅のホームで電車を待っていると、二人から乗り換え線への行き方を聞かれました。標識通り「ここをまっすぐ行って階段を下りて右に行けば7号線ですよ」と教えてやりました。なんで日本人の私が教えなきゃいけないの?3時半頃、心地よい疲れとともに下宿に着きました。

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