韓国ドラマ日本で人気はなぜ?再放送される理由は?

2003年の「冬のソナタ」ブームや韓流第一波以来、日本のテレビでは同じ韓国ドラマが何度も再放送されます。韓国ドラマファンにとっては嬉しいことですが、「なぜ日本のテレビは韓国ドラマばかりなの?」と思う人も少なくないようです。この記事ではその要因を日本のテレビ局側の事情から解説してます。

この記事を読めば韓国ドラマが何度も再放送される理由がわかり、それはテレビ局側の事情が大きいとは言え、韓国ドラマを愛する視聴者の気持ちがテレビ局を動かしているのも分かります。

韓国ドラマはコストが安い

最大の理由はコストです。
日本で連続ドラマを制作すると、俳優、脚本家、撮影、スタジオ、編集など莫大な制作費用がかかります。一方、韓国ドラマは完成済みコンテンツを購入する形式なので制作費ゼロで放映できます。特に一度購入した作品は繰り返し使えるため、費用対効果が高いのです。

コスト構造の根本的な違い
韓国ドラマ(輸入):放映権料+字幕・吹替制作費 自社で制作しないため、制作リスクはありません。
日本ドラマ(自社制作):制作費をまるごと負担する。放映権は原則テレビ局が保持。

韓国ドラマの放映権料(1話あたり)
韓国ドラマの放映権料は1話あたり目安約10万〜15万円とされています。(デイリー新潮の記事では、BS放送の文脈で「だいたい1話10万円から始まり、高くても15万円で全国放送が可能」とされています)(出典 デイリー新潮)

地上波の放映権料は業界報道からおおよその相場観は見えてきます。一般的な地上波の韓国ドラマの放映権料は1話あたり数百万~1,000万円と言われています。特にNetflixが韓国ドラマ市場を押し上げたことで放映権料は「地上波中心」から「配信中心」に移っています。

日本ドラマの制作費(ゴールデン・プライム帯の1時間ドラマ1話あたり約3000万〜4000万円    (出典 nippon.com浮田泰幸)

韓国ドラマはテレビ局の番組編成の都合に合っている

テレビ局側の確実に番組枠を埋めたい事情
韓国ドラマは50話〜100話規模の作品も多く、テレビ局にとっては数か月間の番組表を埋められます。そして深夜帯や昼の時間帯は視聴率が取りにくく穴埋めコンテンツとして手軽に使えます。

一度日本向け放送版が整うと再放送のハードルが下がる
韓国ドラマは韓国での1話あたりの時間が一定でないうえ、挿入歌や背景物の著作権の都合で、日本放送向けに1話あたり時間の調整や、差し替え、カットが必要になることがあります。

いったん日本向けに編集・権利処理された版ができると、同じ作品は再編成しやすいということです。つまり新作を毎回ゼロから整えるより、既に扱った韓国ドラマは何度も回しやすいのです。

韓国ドラマと中高年女性層との相性

韓国ドラマは見る層がはっきりしている
韓国ドラマのファン層は中高年女性が多く、同じ作品を繰り返し見ることへの抵抗が比較的少ない傾向があります。韓国ドラマは、家族愛、復讐、格差、純愛、出生の秘密など感情表現が強く、中高年女性に受けやすい。テレビ局としては「確実に見る層」がいるコンテンツです。

日本で韓流受容する中高年女性層の支持や、近さと異質さが同居する魅力、テレビという接触しやすいメディア特性と結びついて韓国ドラマが広がったと思われます。

要するにテレビ局から見ると、韓国ドラマは「中高年女性に向けて置けば一定の反応がある」、視聴者層が読みやすいジャンルです。だから、冒険的な新番組より、外しにくい定番として再放送されやすいわけです。

韓国ドラマは低コストのわりに一定の視聴率が見込める

韓国ドラマは見られる番組として重宝されている
日本のテレビ業界は失敗を嫌います。そのため、以前視聴率が良かった、DVD販売実績がある、配信で人気、SNS反応がある作品は何度も再放送されやすいのです。

たとえば「冬のソナタ」(日本関東最高視聴率20.6%)や「チャングムの誓い」(韓国最高視聴率57.8%)はすでに高視聴率を記録した「当たりコンテンツ」なので、テレビ局側がリスクを取らずに済みます。新しい作品を試すより、実績のある作品を再放映する方が安全という判断です。

韓国ドラマは放映権料も比較的低く、宣伝費も大きく要しないため、テレビ局にとっては「ローコスト・ハイリターン」という同じ作品が繰り返される経済合理性があるのです。

最近はNetflixなどの配信サービスで新しい韓国ドラマが次々と人気になっているため、テレビの「同じ作品の繰り返し」という現象は以前より批判されるようになっています。

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